何回も。何十回も繰り返した別れの挨拶。

 高校生の少年三宅優は、姫乃凛と出会った。
 と言っても同じクラスに転校してきただけ、たまたま席が隣同士になっただけ。
 二度目は夜。満月の下で出会った。
 何かを抱え込み、耐え流れも、耐えきれず零れた姫乃の言葉。それを優は拾い上げ、しかし返す当てもないまま、二人の関係は始まった。
 なんてことはない二人の『仲良し』の、あるいはもっと希望があるかもしれない関係についてのお話。

 優の視点から、謎めいた少女凛との他愛ない会話と、長いようで短い日々が綴られています。かわいいお話です。
 主人公は男の子の方ですが、女の子の方の視点から語られるスピンオフ『桜並木の下で』も存在します。
 そちらも合わせて読むと、より楽しめます。

 桜並木の下で→https://kakuyomu.jp/works/16817330650518224514

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