「叡智」授かりし故の受難、殺し屋は朝日を見るか

「殺し屋ナイツ」その名の通り、主人公ナイツは殺し屋です。

しかしそれは残酷に充てがわれた運命的なものであり、自らの意思によるものではなく、彼は「仕事」の後いつも自己嫌悪と罪悪感に苛まされます。
そんな生活を続ける中、ナイツは女学生、サンに出会い偶然に助けます。
サンはその名のように太陽のような明るさでナイツの私生活にもぐいぐいと踏み入り、そしていつしかナイツの心に変化が生まれるのですが――

ハードボイルドによくある義賊的で自由な立ち振る舞いではありません。
序盤の章では、人の終わり、その幕引きを自らの手で行う苦難に立ち合い、心を引き裂かれそうにかもしれません。それでも、だからこそ、見届けてほしいです。
加速していく「叡智」と呼ばれる異能力同士の臨場感溢れる戦い、組織の思惑、ナイツが「夜の沈黙」となった過去、サンの謎と関係の変化……
出会いからその結末まで、きっとナイツが感じたように一瞬で、でも変え難い出会いと経験が刻まれるでしょう。ぜひお手に取ってご覧ください!
 

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