輪廻の先にあるもの、今世で結ばれるなら…

どうか今回は生ある内に、結ばれて欲しい…。そんなことを切に願ってしまうような物語です。

世間では悪い魔女と評されるクレアの生まれ変わりであるミーシャ、そしてそのクレアの弟子であったリアムとの恋愛ファンタジー。ミーシャは皇帝となったリアムを陰ながらに支えようとし、リアムはそんなミーシャの姿にどこかクレアを重ねる。互いに想い、すれ違い、また想い合う…。

私は作者様の作品を今作で初めて読ませて頂いたのですが、もう圧巻の描写力と物語の構成力に読み始めてすぐに虜になってしまいました。どうやったらこんな物語を思い付けるのだろう…、たとえ思い付けたとしてもこのように物語として形を成すことが私には出来るのかな、とそう思わずにはいられない程の繊細で美しい描写でした。

物語は切なくも、美しく、リアムそしてミーシャのどちらにも感情移入してしまい涙ぐんでしまう場面も多々ありました。

まだ、物語は完結には至っていないので、この先もずっと追いかけていきたい、そう心から思える素敵な物語です。

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