むさし野の森に残した純愛ラプソディ

【あらすじ】

　銀行に勤める主人公の円城寺は、幼馴染の彼女との結婚をずっと夢に描いてきた。
　ある時上司から誘いがあり、エリートが集う職場への異動を勧められる。一見、バラ色の未来が開けてくる。悩んだあげく、彼女の反対を押し切り出世レースの道を選んでしまう。案の定、そこは甘い世界ではなかった。いつしか、ふたりの間にはすきま風が吹いて、愛する女性が目の前から去ってゆく。

　ひとり残された男は疲れ果て、脳裏に浮かぶものは懐かしいものばかり。幼い頃に彼女と戯れた景色となる。彼が最後に見つけた大切な宝物とは……。
ふたりの幸せを願わずにはいられない大人のメルヘンです。