あなたが嘘をつく理由を、私は知っています。

◇ 2000字の短編です。◇

王国立貴族学院の卒業式を終え迎える、最後のダンスパーティー。
私の正面に立つこの国の王太子殿下が告げる。

「婚約は解消させてもらう。君の顔はもう見たくない」

これまで見せてくれた優しい笑顔がまるで嘘だったかのような、冷たく、厳しい表情。

―― でも私は知っている。決意に満ちた、あなたの嘘を。


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