好奇心の向かう先、その果て

何かが違ってしまえばきっと彼女もコンパスを壊してしまうのかもしれない。壊れるのではなく、壊すのだ。

知的好奇心が「ジェフ」に向いていることにわたしは安堵を覚える。彼と同じ景色を見たい──そう好奇心が働いて、コンパスがそちらを指し示した時きっと彼女は自らそちらへ向かうだろうと、確信がある。

針のような足場に立ってジェフという偶像を見つめる。きっと彼女は今晩も安堵するに違いない。