【金の斧 銀の斧】の場合

 むかしむかし、ある所に真面目で時代遅れな木こりがいました。


 今日もガラケーで音楽を流しながら、斧で木を切ります。


 こーん、こーん。チャラーン。


 気持ちの良い音とリズムが森に響きました。


 ところが、切った木が倒れた振動でガラケーが、ぽちゃん!


 泉に落ちてしまいました。


「困ったなあ」


 木こりはしょんぼり。

 すると、ボコ、ボコ、ボコ。

 泉の中から美しい女神様が現れました。


「あなたが、落としたのは、この〇〇honeですか?それとも、Andro〇〇ですか?」


 女神様は両手に薄い板を持っています。


「なんですか、それ?私が落としたのはガラケーです」


きこりはスマートフォンを知りませんでした。


女神様は困ってしまいました。


「あなたのガラケーは水没してしまって使い物になりません。このスマートフォンを両方差し上げましょう」


「ありがとうございます?」


 木こりは、使い方さえわからない2つのスマートフォンを持ってかえりました。


 ひとりの男が、それを見ていました。

「おい!それ使い方が教えてやるから片方くれよ!」


「本当ですか!」


 木こりは、喜びました。

 その後、その男に教えてもらった事により真面目な木こりはスマートフォンデビューし、優しく教えてくれた男とは片方のスマートフォンを渡し、仲良くなりましたとさ。

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