薄毛おっさんはかつらを被れない

モンスターを狩って生活するノーデンは、意を決して告白するが玉砕。自身の薄毛を呪っていた。

傷心のまま八つ当たりのためにダンジョンへ向かい、そこでモヒカンを蓄えたゴブリンに出会う。ゴブリンがモヒカンでお洒落をきめていることに憤慨するノーデン。すると、突然謎の黒い光が現れ、気が付くとその手にはゴブリンのモヒカンが握られていた。そして髪の毛ではないものも……。

他者の髪？を着脱する力を得たノーデンはその力をモンスター討伐に活かしていく。普通ではない仲間たちと出会いを重ね、戦いを続ける。しかし次第に、得た力は戦いに使えるだけではないことに気付いていく。力の副作用なのか、頭に被るものを弾いてしまうノーデン。自分を差し置いて人々に髪を与えるうちに、いつしか崇められるようになって……。