第1話 ハジマリ
ガッシャン
店内にガラスが割れた音が響く
音のなる方へ顔を向けると、一人の男が倒れていた。
「だ、誰か、救急車を呼んでください」
店員がすぐに男のそばに行き、容態を確認していた。
店内はざわつき始め、店の中にいた人や、前を通る人などが集まっている。
数分後
救急車が来て、倒れた男を病院へと運んでいく
救急車の中では隊員が懸命に応急処置を施している、病院に着くとすぐさま手術が始まった。
目を覚ますと、一番初めに目に入ったのは部滑稽な天井だった。
体をゆっくり起こし、周りを見る
(ココは、、、病室?)
ピッ ピッ ピッ ピッ
一定な音が病室で鳴っている。
コンコンコン
扉が叩かれ看護師が病室に入ってくる。
「目を覚ましましたか、体調は大丈夫ですか」
看護師がカーテンを開け、眩しいほどの日光を浴び目を無意識に細めた。
「ココは、、、俺は何で病室にいるんだ」
「まぁ、詳しい話は担当医師に聞いて下さいね、じゃあ私は医師を呼んできますね」
看護師は医師を呼びに病室から出て行った。
俺は、今思い出せる記憶を思いだした。
たしか、、、、、、誰かと待ち合わせをしていて、喫茶店に行ったはずだ。
その後の記憶を思い出そうとすると頭がひどく痛くなった。
コンコンコン
「失礼するよ」
扉が叩かれると同時にかすれた男の声が聞こえ、医師が部屋に入って来た。
「やっと目を覚ましましたか、何か質問はありますか?」
医師はベットの近くの椅子に座った。
「なんで俺はココにいるんだ」
「そうですね、貴方は、店の中でいきなり気を失ったそうです」
「そうか」
「それと、大変言いにくい事なんですが、、、、」
医師は少し考えた様子で溜めをつくった。
「貴方は、深刻な癌に侵されています、入院しても、もって一か月でしょう」
「そうか、後一か月、、、」
「ひっっ、、、、!」
医師は俺の顔を見て少し叫んだ。
俺の顔に何かが付いていたわけではない。
そう、はたから見たら悪魔みたいな笑みを浮かべているに決まっている。
「で、では、私はこれで失礼する」
逃げるように医師は病室から出て行った。
遂に、ついに来たこの時を待っていた。
さあ、復讐の時間だ
渦巻く憎悪 SKY @20221020
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。渦巻く憎悪の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます