仄暗くも温かい物語

  • ★★★ Excellent!!!

常夜の魂がたどり着く先の、彼岸の花園。
見習い鬼使いの役目は、花園の管理。

静かに揺蕩う様な文章で紡がれ始める冥土の物語。
仄暗い雰囲気が漂う中で、見習いの鬼使いと迷魂の二人は現世へと降り立ち、心残りを解消するべく一夜の旅路へ。

燈篭の灯りが導く旅路は幻想的で、また迷魂の想いと鬼使いの想いがどちらも丁寧に綴られています。
温かみと物悲しさのどちらもが繊細で、惹き込まれてしまいました。

仄暗いのに、何故だか温かみを感じる。
オススメの作品です。

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