すずめと呼ばれた少女が紡ぐ、和風シンデレラストーリー
- ★★★ Excellent!!!
主人公である涼音は、父を失い、女主人となった義母と義妹から下女扱いされて、すずめと蔑まれ、虐げられて生きていた。しかも、婚約者は行方不明に。
父と婚約者を同時に失った影響か、笑えなくなってしまった涼音。下女の扱いに、日々辛くあたる義母と義妹。
不幸のどん底とすら思える環境で、涼音の心は酷く弱々しく見えた。
そんな時に現れたのが、婚約者の従弟を名乗る、朔夜だった。
涼音を地獄のような日々から救い出す姿は、まさにシンデレラの王子様のよう。
しかし、あくまでも朔夜は婚約者の代わりに涼音の前に現れたのすぎない。朔夜は涼音を守るために、婚約者が戻るまでの間のナイト。
婚約者が戻るまで、仮初の結婚を二人は結ぶ。
それでも、二人の距離はそれまでの辛い日々を払拭してしまうほどに愛おしく、甘い――それこそ、契約結婚とは思えないような……。
作者様は、どれもときめきが各所に散りばめられた恋愛を得意とされ、此度もまた甘い!と、ニマニマが止まりません!
二人の結末も見どころ、オススメです。