概要
伯爵家の長女であるキーリーは、とある理由により『忘れられた神』と称される三の神の聖女となるよう命じられる。
しかし、放り出された先は、荒れ果てた庭に囲まれた寂れた離宮。
管理人だという青年ルカは、彼女を冷たく突き放すばかり。
途方にくれていたキーリーだが、荷物の中にあるものを見つける。
それは、祖母から受け継がれた植物の種。
託されたものを手に、キーリーは思い出す。
自分の中にある祖母から与えられた教えと、本当に望んでいた生き方を。
そうして、彼女は決意する。
この場所で、もう一度忘れかけていた夢を追いかけてみよう、と……。
これは、自分にとっての『楽園』を探し続ける彼女と彼と、見守るやさしい皆の物語。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!🌿🕊️伯爵令嬢が辺境で見つけた、自分らしい幸せと小さな楽園の記録🏰🌸
忘れられた庭で芽吹く静かな幸福――🏰💫
響 蒼華先生の『名ばかり聖女と忘れられた神様 幸せの庭の365日』は、追放同然に辺境へ送られた伯爵令嬢キーリーが、荒れ果てた離宮で“自分らしい暮らし”を築いていくスローライフ系恋愛ファンタジーです📖🌸
物語は、三柱の神に守られたアドアストラ王国を舞台に、キーリーが“忘れられた神”の聖女に任命され、寂れた離宮へと送られるところから始まります🏰💔
管理人ルカは冷たく、庭は荒れ、料理は苦手――それでもキーリーは祖母から受け継いだ植物の種と教えを胸に、庭を整え、暮らしを育てていきます🌱🪴
――もふもふ要素や、じれじれなルカとの関係性🐾💞
自分らしく生…続きを読む - ★★★ Excellent!!!閑雅な庭と共に紡がれる日々
伯爵家の長女として生まれ、貴族として育ってきたキーリー。
追放同然に忘れられた神の聖女として、聖女に任命された。
その聖女の勤め先は寂れた離宮。
しかし、荒れ果てた庭や寂れた離宮を見たキーリーは絶望するどころか――。
タグにスローライフとあるように、これはキーリーが一つの生活を作り上げて行く物語だ。
離宮を暮らせるようにして、庭を育み、祖母から受け継いだ種と知識を生かしていく。
ほんの彼女の日常を垣間見るように、ストーリーは穏やかでいて、暖かな日差しを浴びているような心地。
そして、キーリーの生活をより彩らせるのは食事だろう。
キーリーは多彩だったが、料理だけは不得手。
しかし、それも協力…続きを読む - ★★★ Excellent!!!読むとお腹が空いてくる。食べると心が温まる(作り手がとても重要)。
生まれ育った環境が原因で恋愛とか結婚とかもう絶対死んでも嫌マンになってしまったキーリー。
ありあまる力をもってぶっちぎれた結果、女王様のご命令をもってキーリーは結婚しなくてもいい状況に導か……いえ、
はっきり言いましょう。
忘れられた第三の神様の聖女ポジに放り込まれて、事実上の追放となりました。
しかしここからが……よかった。
送り込まれた聖女の館はボロボロでしたが、そもそもキーリーは「自分のことは自分でしましょう」とおばあ様によって育てられた子。
植物を育てることも身の回りを整えることも大得意。
ですが、致命的な欠点がありました。
そう。聖女様は「お料理力が皆無」だったのですーーー…続きを読む