『無い』者同士の少年少女が手を取り合い、取り戻していく物語

児童文学風とタグが付けられている通り、図書館で心惹かれる一冊を手に取り、文字を追っていくごとにその世界に惹き込まれていく。そんな童心を思い出すような、温かく優しく、ときめく物語です。

物語の中心となるパステルとテオの交流がとにかくピュア。二人とも純粋過ぎて不器用なところもあってもどかしく思ったりもするのですが、それがとても可愛い。大人の薄汚れた語彙では表現できない眩しさを浴びられます。
二人の周囲の人々(精霊、妖精)もまた良い子!良い人!特に妖精さんはかなり愛らしい!

失われた色と記憶と感情、二人が取り戻していくにつれて明かされていく秘密は、なにやら不穏そうな気配。
でもきっと大丈夫、二人が一緒なら。そんな気持ちで見守っていきたい作品です!

可愛さに癒されたい、幻想的な御伽噺にどきどきわくわくしたい、純愛にきゅんきゅんしたい、優しいものに触れて温かい気持ちになりたい。全部揃っています。

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