誰かの日常は、誰かにとっての非日常。

淡々と、淡々と。
何気ない一日の、何気ないシーンを切り取っただけの作品、ともいえる。
自分のあずかり知らない世界を、あるがままの形でポンと置かれて、感心するような作品、ともいえる。

けれど読み手を問わずいえるのは、ここにはこの世界特有の時間が流れ、その世界ならではの人たちの生活が息づいている、ということ。

小説を読む愉しみのひとつが、この作品にはある。

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