【あとがき】
この度はスカーレット達の旅を最後まで見届けて頂いて、ありがとうございます!
満足して頂けるエンディングだったでしょうか…?
連載開始当初から申し上げていた通り、プロット無しで最初から最後まで書き上げた本作。
伏線回収みたいなものをしてみたり、あえてモヤッとする部分を残したり。スカーレット達には、かなり好き勝手に動いてもらいました。
一人称小説ということで、本文を通して、基本的に何かを断定はしていません。例を挙げるなら「フォルテンシアの正体」や、ルゥルゥを始めとする「主要人物以外の過去」などでしょうか。
全てにおいて、あくまでも登場人物(※主にスカーレット)が見て、考えたことだけを描かせて頂いたつもりです。拾ったネタ。拾わなかったネタ。その尺度は、スカーレットが知っているか否かで決めさせて頂きました。なので、読み進める中で、もし読者の皆様が何かしらの気付き・見解を持って頂いているのだとすれば、それはきっと、何よりも正しい物なのだと思います。
それら、読書の楽しみとも言える「想像の余白」を含めて。読んで頂いた皆様の中に少しでも“何か”を…読後感を残せていたのなら、作者として、これ以上のことはありません。
本作のテーマには“生”がありました。折につけて“命”や“生きること”について考えてきたスカーレット達の旅路が、翻って、皆様自身の“生”について考える機会となっていたなら幸いです。
※以下は、オマケの裏話的なアレコレです。
折角あとがきを読んで頂いているので、ここからはちょっとした裏話をしようと思います。
いつだったか近況ノート(活動報告)でもお話した気もしますが、プロットなしのこのお話はかなり右往左往しました。
まず想定外だったのが、センボンギサクラの存在です。当初はティティエのように、その章限りのゲストの予定でした。ディフェールルの騒動で命を落とす予定が、気づけばスカーレットに欠かせない存在。いわば、サブヒロインに…。
そのせいで、エンディングも変わりました。
執筆当初、本作はバッドエンドの予定でした。ざっくり言うなら、まずはフリステリアがクシによって殺されます。その事実を知ったスカーレットが感情のままに力を行使。クシと共に、結果的にクシをかくまう形になったジィエルを滅ぼします。
さらに、リズポンにあたる存在に、ポトトとメイドが殺され、その際、初めてメイドがスカーレットを「主人」と認める発言をしてしまったがために、スカーレットが精神崩壊。
心の支えを3つも失ったスカーレットが職業という理不尽を押し付けるフォルテンシアに激怒。メイドとフリステリア。2人が遺した高純度の魔石と自身の魔石を使って、フォルテンシアそのものを殺し、世界が滅亡する…というエンディングでした。
ですが、色々あってサクラが生き残り、スカーレットに、もう1つの精神的支柱ができたんですよね。その結果は……皆様ご存知の結果になりました。世界が滅亡しなくて良かったです。
お察しかもしれませんが、このお話は続けようと思うとまだ続けられるんです……。
現在はフレーバー程度の超常的存在である「グウィ」。地球で言う神様のような存在がフォルテンシアには居るとされています。サクラの発案でその謎を追うことになる…みたいに。グウィは存在するのか。存在するとして、対面したときスカーレット達は何を思うのか。
他にもフォルテンシア図鑑の魔族編なんかも書きたいですし、ハーメルンという小説投稿サイトのアカウントもあるので、練習も兼ねてスカーレット達の“大人な絡み”も描いてみたい。そんな欲望もあります。
とまぁ、このように、いつまでも書けてしまいます。が、おおよそ全ての謎は解決できた(はず)なので、やっぱりここで区切りとさせて頂こうと思います。それでも、読者の皆様にお気に入りのキャラなどがもし居ましたら、ぜひお教えください。折角なので、そのキャラのサイドストーリーを書いてみようかなと思っています。これを書きながら、読者様から見た一番人気は誰なんだろう、なんてことも考えてしまいました。
……いつか、しれっと更新を再開してしまっているかもしれません。その時は「あぁ、misaka(作者)のやつ、我慢できなかったんだな」と温かい目で見守って頂ければと思います。
長くなってしまいました。これ以上は蛇足も蛇足だと思うので、そろそろこの辺りで、あとがきを締めさせて頂こうと思います。
途中、何度もくじけそうになりました。最初に貰った評価は最低評価の★1。PVも評価も、先輩作家さんに比べると、まだまだなのかもしれません。それでも、最新話を見て下さる方が居る。読み進める中で「♡応援」やコメント、評価などで応援してくださっている方が居るという事実に、何度も救われました。本当に、皆様の応援のおかげで、ここまでスカーレット達の物語を描くことが出来たのです。
なので、改めて、に、なってしまいますが…。
この度はスカーレット達の旅を最後まで見届けて頂いて、ありがとうございました!
ここまで読んでくださった皆様にとって『死神少女とメイドとポトト』が、少しでも心に残る作品であったことを祈るばかりです。
死神少女とメイドとポトト misaka @misakaqda
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