水と風。青と白と銀。それに、カン違い。

 青く澄んだ水を湛える湖、その岸辺に集落を構える白と青の衣の人々。
〈界渡り〉や精霊へ捧げる歌といった、不思議な習俗を持つ部族との接触に成功した調査員が、その興味深い文化を報告書にしたためたのだが……。
 自覚のない魔術、ピォの糸、ルィリ=ラ、青スグリの微発泡酒、風の歌。ファンタジー心をくすぐる言葉の数々と、思わず笑ってしまう調査のいきさつの絶妙な融合です。
 ロ族との接触、彼らの神秘的な文化の詳細報告は、きっと本来なら賞賛されるべき大成功のはず、なんだけどなぁ……?笑