人形は人の心を持つか

本作には綿密に造り込まれた世界観をはじめ、生き生きしたキャラクター、冒険の光と影、知略謀略の駆け引き、と様々な見所があります。
ですがやはりここは本作の顔と言える機甲人形、彼女ら機甲少女について語ります。
中心となるのは8歳の少年ランディの「おねえちゃん」になった機甲少女ユイリィ。
他にも彼女と刺客として対峙する事となった相手などが登場します。
すべてのひとの、幸いと可能性のために。
作られた、人のようで人でない存在。その在り方や存在意義が細かく考えられており、独自の視点と行動原理が言動に表れています。背景と論理に筋が通っているからこそ生まれるドラマがあり、傷があり、深く感情移入できます。
十二分にテーマの強みを引き出していると思いました。
魅力的なキャラクターが織り成すこの物語をオススメします。

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