始まりは森の中。魔法学校の再試を受けるため、青年ウェネは死神の少女フィカに助力を頼みます。
再試の内容は、百八十年ほど前の地球、そこにいるとある人物の未練が関わっているらしく、二人は過去の地球へ渡り再試に挑みます。
描写が美しく引き込まれましたが、特筆すべきは、ヴァイオリンの演奏で戦うシーンがあることでしょうか。
フィカが様々な音を奏でながら戦うのですが、激しくも美しいヴァイオリンの音が文字から聞こえてくるかのようで強く印象に残りました。
もちろん、もう一人の主人公ウェネの魔法にも出番があります。ここぞという時にフィカを助けます。
情景だけでなく、食べ物の描写もとても美味しそうで、一万字の中に物語の世界がぎゅっと詰まった、素敵なファンタジーです。
ちなみに、気になる作品タイトルは、最後できちんと回収されますのでご安心を。