本作には綿密に造り込まれた世界観をはじめ、生き生きしたキャラクター、冒険の光と影、知略謀略の駆け引き、と様々な見所があります。
ですがやはりここは本作の顔と言える機甲人形、彼女ら機甲少女について語ります。
中心となるのは8歳の少年ランディの「おねえちゃん」になった機甲少女ユイリィ。
他にも彼女と刺客として対峙する事となった相手などが登場します。
すべてのひとの、幸いと可能性のために。
作られた、人のようで人でない存在。その在り方や存在意義が細かく考えられており、独自の視点と行動原理が言動に表れています。背景と論理に筋が通っているからこそ生まれるドラマがあり、傷があり、深く感情移入できます。
十二分にテーマの強みを引き出していると思いました。
魅力的なキャラクターが織り成すこの物語をオススメします。
一章部分を拝読させて頂きました。
タイトルを見た時には、「お姉ちゃんに溺愛される異世界日常系なのかな」って思いながら読み始めました。
中身は思いの外、濃厚な世界観と重厚な設定に彩られた、本格派の冒険ファンタジーでした。
魔法やダンジョンが出てきますが、その仕組みや発生の経緯がきちんと説明されておりかつ理知的で、作者様の知見の深さと練り込み具合が窺えます。
世界観や歴史等の説明が作中入り込みますが、文章力の高さ故、読んでいて引っ掛かかるような箇所はありません。
長い地の文を書くと、私程度であればどこかで突っかかるような、収まりの悪い文章になりがちなのですが、本作はどこまでもスっと読めて滞りなく頭に入ってきました。この文章力の高さ、凄まじいです。
主人公とお姉ちゃんが主要キャラなのですが、周りのキャラ達も魅力的です。
「元冒険者の実の兄」や「その幼馴染の薬師兼魔女」が登場しますが、この方々で作品をもう一本書けるほどキャラやバックボーンがしっかりしていました。優しいけど一筋縄ではいかない過去や家族事情を抱えていて、こっちの物語も凄く気になります。
まず流れるような文章です。難しい単語も使われていますが、語彙だけでなく、流れがとても美しく、すいすいと読めます。プロ作家と変わらないと思います。
その根底にはもちろん、文章力だけでなく、舞台の世界観、設定、ストーリーによどみがないからだと思います。作者の中で、圧倒的な情報量が構築された上で、お話が組み立てられていると感じます。
また少年の瑞々しさ、活発さをがとてもよく表現されており、読んでいて清々しくて気持ち良いです。
結構最初の段階で、裸のお姉ちゃん(ドール)が出てきて、どきどきしますが、お姉ちゃんもエロさはなく、清々しい裸です。少しそわそわはしてしまいましたが、大丈夫です。読み進めないほうが何よりも損です。
「剣と魔法」のファンタジー世界なんですが、「SF要素」がある珍しい作品です。といっても「SF要素」はヒロインとなる《機甲少女》こと「ユイリィ」が大きなウェイトを占めるのですが、、、、
とにかく、この「テクノロジーギャップ」を抱えたままストーリーの進行を可能にしているのが、ヒロイン「ユイリィ」の魅力だと思います。かわいいから、何でも許す、じゃなくてですね。「ユイリィ」は、とても人間臭くて、かわいくて、《機甲少女》であることを、オーバーテクノロジーであることを忘れさせるんですよね。それが、物語を破綻なく進めさせている秘訣だと私は思っています。
まぁ、とにもかくにも「ユイリィ」の可愛さと人間らしさが「SF世界」と「剣と魔法の世界」を結び付けているのは間違いない作品です。「ラブコメ」が好きな人が、意外とハマる作品かな?と個人的には思うのですが、どうでしょうか?
冒険者の両親と兄を持つ少年ランディ。少年の夢は兄のような冒険者になることなのですが、その最初の冒険とも呼べるのが家の地下へと忍び込むこと、でした。
まずこの冒頭からわくわくどきどきします。
八歳の少年にとって、家の地下とはいえ冒険は冒険です。普段は大人しか入ってはいけない場所となればなおのこと。地下へと忍び込んだランディ少年は、そこで《機甲少女》と出会います。
かくして、ランディのおねえちゃんになったユイリィですが、この《機甲少女》はとってもすごいのです!
なにがすごいのか……それは読んでからのおたのしみ!と言いたいところですが、ちょっとだけ。
まずユイリィおねえちゃん。とってもやさしいです。ランディくんは八歳の少年。いきなりおねえちゃんだよ、と言ってもやっぱり警戒しちゃいます。ですが、子どもを怖がらせることもなく強要することもなく、ユイリィは自然とランディとの絆を深めていきます。
その絆を深めていくきっかけとなったのは……おおっといけないネタばれてしまいますね。ですがここもちょっとだけ。そう、ユイリィおねえちゃんはとっても強いのです!
なおこの作品は剣と魔法のハイファンタジーの世界であり、人間と機械人形の他にも魔物なども出てきます。
さらには創世神話、その時代から遺されてきた遺跡など、他にも心躍る設定や単語がたくさん!緻密に描かれた世界観はもちろんのこと、情景描写も登場人物の心理描写に至るまでしっかりと丁寧に綴られています。キャラ同士の会話もとてもたのしく、会話のひとつ一つも楽しめます。
剣と魔法、多種族、機械人形、メカニカル、冒険、迫力のあるバトルシーン、少年とおねえちゃん、少年とお友だち、そして家族。
まずはこの世界観に触れてみませんか? きっとこのお話の虜になるはずです。
いつか冒険者になりたいと思っている八歳の少年ランディと、彼が地下室で目覚めさせた自我ある機械人形ユイリィの物語です。
いわゆる剣と魔法の世界です。
工業産業も発展してそうで、ユイリィちゃんのような機械人形も存在していることから、私はFF6的な世界の田舎村が舞台なのかなとイメージしています。
冒険者への葛藤、嫌悪などのドラマも秀逸ですが、なによりまず心を奪われたのが、世界の精密さ、奥行き、リアルさ。
私はまだ第1章しか読んでおらず舞台は田舎の村だけなのですが、にも関わらず都会の様子が目に浮かんでくるんです。
次に思ったのが、ランディのお姉ちゃんであろうと頑張るユイリィちゃんの可愛さ。
可愛くて、優しくて、とんでもなく強い。料理も上手。
プライドを傷つけられると静かに怒ったりもする。
うちにもこんなお姉ちゃんがいたらなあ、とランディくんが羨ましくなってしまいます。
私の読み進めた時点では、まだ大枠の物語の方向性は指し示されてはいませんが、この世界の作り込みとユイリィちゃんの可愛らしさに安心して、私は最後までついて行こうと思っています。
魔物も異種族もいて、魔術も存在する世界。そんな王道ファンタジーな世界で暮らす兄弟の元に機械仕掛の少女がやって来るところから物語は始まります。
オートマタ…魔術で作られた機械人形…彼女は日々、弟の少年くんの良きお姉さんになるべく奮闘します。そんな王道ファンタジーの世界に機械仕掛けの彼女が加わることにより、物語はよりミステリアスに、そして命の儚さをより感じさせられながら進行していきます。
仲間、冒険、家族の絆…胸熱要素の詰まった奥行きの深いファンタジー世界を、ワクワクハラハラしながら共に冒険してみませんか?
この物語の主人公であるランディちゃんっぽく、かっこかわいいお姉ちゃんをあらわす台詞を言ってみました。
先に謝っておきます。
わたしはほぼメカ系のものを読みませんし、なんならSFっぽいのも読みません。あまり得意じゃないし。
だから、こんなわたしがメカ系のこの物語を評価するには、とても、頼りないと思いますがご容赦ください。
この物語は主軸が異世界であるうえ、かっこかわいいお姉ちゃん――メカではありますが――を中心として、ふわふわしたちびっこたちに癒される物語です。
ああでも、癒されるだけではありません。しっかり戦闘もあります。
なにより、軍記のような、カッコいい地の文と、ちびっこたちのかわいい台詞のギャップに殺されます。
無事にやられました。
読みやすくすらすらとスクロールしてしまう、ストレスのない物語、それもかっこかわいいおねえちゃんのおまけつき♪
読んでみないと、損でしょ!
一章、間章読了後、レビューを書きたいと思い、どこが特に魅力的かを考えてとても悩みました。
読みやすい文章力、世界観設定のわくわく感、可愛らしくかっこいいキャラクターの魅力。色々と考えて、結論『全部』になってしまう。もうファンタジーが好きなら全部良い、とにかく読んでほしい!
>重厚なファンタジー
剣と魔法と冒険者。異世界ファンタジーの王道を踏まえつつ、歴史を持った確かな世界観。
作中に語られる、ふるいふるい冒険のおはなし。主人公ランディの暮らす《冒険者の天地》ルクテシア島の始まり。
たまらねぇ~~!土地の歴史とかにときめく人には刺さります。
>胸が高鳴るメカニカル描写
おねえちゃんこと《機甲少女》、オートマタのユイリィ。彼女の少女らしさ、おねえちゃんっぷりも大変魅力的なのですが、人型ロボットらしい言動や細やかなルビによる豊富なオペレーションがさらに、いい。
冒険にわくわくを味わえながら、サイエンスフィクションの高揚感も得られます。とりあえず一話、読みましょ。
>異世界ホームドラマ
冒険者の兄のシオン、兄に憧れる弟のランディ。そして冒険者であるシオン、ランディの両親。
それぞれの人生、愛の形、想う気持ち。読者である私からすれば濃厚なファンタジー世界の冒険者というキャラクターでありながら、確かにそこで生きている人間の息遣いを感じる一つの家族のストーリーがとても魅力的でした。
目覚めたばかりのおねえちゃん、ユイリィがそこに加わることで動き出す物語。必見です。
8歳の少年ランディの前に現れたのは、機械仕掛けの少女人形オートマタのユイリィでした。何とお姉ちゃん設定です。
この時点で甘々なSFチックな作品かと思いきや、そうではありません。もちろんSF的な説明も入りますが、ベースは剣・魔法・冒険・機械人形のゆるふわ異世界ファンタジーとなっています。
とても読みやすい文章です。地の文と会話文にメリハリがあって、キャラそれぞれの個性付けもしっかりしています。ランディ、その兄のシオン、そしてお姉ちゃんを中心に物語が進んでいきます。
彼らを取り巻くその他のキャラたちとの交流、そして冒険要素はランディの成長を促す一要因で、そこら辺りの描写が何とも秀逸です。きっと読み出したら止まらなくなるでしょう。
もちろん、剣と魔法、冒険につきものの、バトルシーンにも手抜きはありません。
現時点で55話です。上記要素てんこ盛りでまだまだ続きそうです。この冬の一気読書に是非ともお勧めしたい作品です!
というわけで、まほろみたいに舞台は日本ではありませんし、まだ遺跡探索パートまで読んでいないので歯痒いところですが、傑作ファンタジーだったのでレビューさせてください。
【面白かった点】
立ち上がりは『まほろまてぃっく』。でも、世界観は『メイドインアビス』で、遺跡探索ができる多島海が舞台――そんなロボとファンタジーの融合が大好きな読者さんはすぐに没頭できます。
【良かった点】
何しろ描写がうまい。構成も瑕疵なく、そのおかげでキャラクターも可愛らしく、戦闘シーンも迫力があって、ストーリーも淀みなく読むことができます。
【期待している点】
これから冒険と遺跡探索ということで、期待は高まります。かなりエピソードも投稿されているので楽しみです。
偉大な冒険者の兄を持つ可愛い少年 ランディくんの成長を見守る物語です!そして急にできた素敵なユイリィお姉ちゃんとの関係を楽しむ物語です。
文章のクォリティが高く、とても読みやすいです。特に私が大好きなのは登場人物の振る舞いや心の動きが細やかに表現されている点です。
「子ども」という存在は大人が考えているほど未熟ではありません。物事に対して敏感に反応して機微を感じ取り振る舞う賢さを備えています。
ランディくんは8歳の少年ですが、少年なりに子ども同士の諍いに巻き込まれて傷付いたり、大切な場面では勇気を振り絞って大人と対話したりします。
その一つ一つの場面でランディくんが活き活きと描かれており、つい没頭して読み耽ってしまいます。
また世界観や登場する魔物などから感じられる詳細な設定は圧巻で読書を夢中にさせます。
物語の展開も魔物討伐あり、ミステリアスな伏線と鮮やかな回収あり、魅力的な登場人物の活躍あり、どこを重点的に褒めたら良いか悩むほどの良作です!
第1章まで拝読したレビューとなります。今後の展開に期待して引き続き拝読いたします!
《機甲少女》のユイリィと、少年ランディが紡ぐ冒険物語。
物語は、ランディが一人で入ってはいけないと言われていた地下室に入り、《機甲少女》ユイリィが再起動するところから始まります。
SFっぽいシークエンス! すごく好みで、冒頭からわくわくして引き込まれました。
創世神話、遺された遺跡、ダンジョンに魔物退治など、王道の本格ファンタジーの要素がたくさん。キャラクターもみんな個性的で魅力に溢れています。
それらを綴る脱帽の文章と構成、作り込まれた世界観。長さを感じさせず、あっという間に読んでしまいます。
まずは一話だけでも読んでみて!
ぜひ、この世界を味わってみてください!