ファンタジー作品における経済の参考資料にどうぞ

 異世界ファンタジーと先物取引のお話という、一風変わった取り合わせの作品です。
 同ジャンルとしては昔あった「狼と香辛料」が有名でしょうか。
 結構昔ですが、でもそのくらい遡らないと、似た傾向のお話って(私程度の読書量だと)出てこないんですよね。
 それほど異世界ファンタジーと経済って組み合わせが難しいというか、書くための資料が少ないんです。それで一本お話が書けるんだから、作者様の博識ぶりが窺えます。
 本作品は商売や取引のお話がみっちりがっちり書かれていて、他のレビュアー様が仰っている通り、面白いだけでなく教養にもなります。作者様の補足資料もありまして、作中の出来事は現実でいえばどういう事例にあたるかが、細かく解説されています。これでかなり内容が呑み込み易くなります。
 私も同じページを何度も見直したり、まさしく勉強させて頂きました。

 異世界ファンタジー系を書く方には特にお勧めの作品です。

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