丁寧で分かりやすい経済ファンタジー

 経済ファンタジーというと、皆さんどのような作品を思い浮かべるでしょうか?
 個人的には『狼と香辛料』『魔王勇者』『アニメ C』など大好きな作品が沢山るジャンルです。

 ただ、難しい題材を扱うだけに作者にも高い知識と解説力が要求され、名作に出会える機会もそう多くないと思います。

 そんな中で確実におすすめ出来るのが本作。
 エピローグの『値切り』から始まり、それに続き『先物取引』など経済の話、はたまた地理学や戦争学などを、ファンタジー世界を舞台にしたお話で分かりやすく体験させてくれます。

 また特にお勧めなのが、意外かもしれませんが『解説』話。
 本文で難しかった部分を、別話で大変わかりやすく解説してくれるため「あぁ、そういう事だったのか」と後から振り返る事ができます。それだけでも色々な知識が学べてお徳な小説です!


 あと、主人公の女の子の性格がとにかく可愛い! これは大事!
『神はなにを根拠に夏という季節を創造したのであろうか、私になにか恨みでもあるのだろうか』
 少し気怠い系の秀才女子です!

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