ノリと勢いがすべてに優先されたコメディ小説

 これまでいくつかレビューを書いてきましたが、この物語ほど内容の要約に頭を悩ませたものはありません。

 レビューのタイトルに書いたように、ノリと勢いが最優先であり(だいたい兵藤のせい)その他のあれこれを犠牲にしているので、理屈で考えるよりその場のノリと勢いで読んだほうがいいです。

 世界観としても、東洋関わらず神話寓話SFエトセトラ混ざっているんですが、むしろおもしろいシーンを作るための取っ掛かりとしてうまく機能しています。

 構成はもちろんギャグシーンが優先なので、とにかく起承転結の転がひたすら続く感じですね。

 たとえば作品紹介の欄に『異世界から日本へ戻る』って書いてあるのに、ふと気づいたらそんな概念吹っ飛んで、地球が消えるとか、あの世を冒険するとか、どうしてこうなった????

 はい、だいたい兵藤のせいです。

 そういう物語なんです。

 不条理ギャグとか、展開が激しい物語が好きな人には刺さると思うので、試しに読んでみてください。

 というか、一度読んでみないことには、この作品の魅力は伝わらないと思います。

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