昔話を下敷きにしつつ、すごいほっこりする形に。


 なんでしょうね。ほっこりするんです。
 昔話を題材にはしているのですが、途中の捻り方といい、話の落としどころといい、まるく収まったなあと。

 昔話と言えば、子供達への教訓を伝える側面として、
 桃太郎と鬼、ウサギとタヌキ、純朴なおじいさんと卑しいおじいさんを始めとして、
 どうしても善い人物が報われ、悪い(というより人間臭い)人物が手ひどくあしらわれる形が多くなります。

 この物語は善良なじいさんをはじめ、鬼側もバイブスあげてくれそうなキャラしてるし、
 鬼サーの姫もガサツながらもちゃんと通すべき筋は通せる方でした。

 そして少々卑しいじいさんもまた、波乱の末に……

 色々な価値観が混じりあっている現代の昔話に見えました。