きっとこの物語が、あなたを夜の旅へご案内します。

 読み終えて(こんなことを書いていいのか、失礼にあたるんじゃないかと思いながらも書きますが)真っ先に「銀河鉄道の夜」を思い出しました。
 しかし本作は、行きしかない一方通行の列車ではなく、一巡りする小ぐまのバス。そしてそんなバスに乗り込むのは、人々ではなくふしぎな仲間たち。
 さて少年は何を得て帰ってくるのか……?
 大人の童話。子供の小説。その間を行く物語になんと名前をつけようか。

 砂糖菓子みたいに素敵なのに、コーヒーみたいに香り高い。美しいけど地に足がついて、それなのに幻想的だ。
 うーん、これに名前は付けられない。

 ただひたすらに、きれいだなぁ。そう思います。

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