リベレーターたちの過去と今と、そして絆を繋ぐ物語

 前作Liberator. The Nobody’s. First Contactからの流れを引き継ぎ、雫の修行と名が売れてゆく過程を、雫の性格のままにどこかコミカルに描く前半。
 その前半と対比するかのように重く厚い後半のシャーロット編。
 その合間に顔を覗かせる謎の教団……。
 それらを筆を使い分けて巧みに描き出している作品。
 特にシャーロット編の描写では鉄錆と土埃、そして血の臭いが間近に漂い、喉の渇きを覚えずにはいられない。
 果たしてGreed and Disciplineに込めた作者の思いは何だったのか。
 最後まで読み終えた後に考えてみることをお奨めする。