九条院家の存亡

２１世紀中盤の日本経済は大不況、首都東京もゴーストタウン化が進みつつあった。
それを打開すべく政府が復活させたのが華族制度だった。
その華族の中でも名を馳せる九条院家。
九条院家の伯爵令嬢・麗と幼馴染みの日々之郁は、華族専用学園で学園生活を送っていた。
そんな中、麗の会社が思わぬ事件に巻きこまれてしまう。
郁は一族の会社を救う決意をした彼女と共に、タイムマシンで５０年前へと跳ぶ。
ところが、そのタイムマシンに九条院家と敵対する五稜財閥の長男、五稜篤も乗り込んできた。
シグマ博士が作ったタイムマシンの欠陥で、三人は体が入れ替わった上に記憶喪失となってしまう。
記憶の戻らないまま他人の姿で、５０年前の世界で生活する彼ら。
この物語は、麗ちゃんになってしまった日々之郁の未来と過去における顛末記であ…続きを読む