必ず現れる嵐をどうするのか?

紀元前二五一年のシチリア・パノルムスにて、ローマの執政官のメテッルスは、戦象部隊を率いて迫りくるカルタゴの将軍のハスドルバルを迎え撃とうとしていた。二人の因縁は、その少年期にまで遡る……。
ローマとカルタゴが戦った、第一次ポエニ戦争を題材にした歴史短編小説。戦いの起点と広がり模索中で解説しているため、その歴史を知らなくても最後まで楽しめます。
おのが誇りと使命を胸に、命を賭して戦う人々の、高潔さがとても眩しいです。そして、相手を深く知るという事は、相手に敬意を払うという事でもあるのだと、しみじみ思える一作でした。

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