煌めく想い。人の強さと美しさに彩られた中華絵巻。

華やかで豪華絢爛に見える中華ファンタジー。
しかし、実は暗い翳りを帯びた世界。
人の苦しみや悲しみを糧にする
妖魔や闇に属する者が跋扈していた…

前世から続く想いや絆、しがらみや責務。
重厚な歴史と人間ドラマが複雑に絡み合う
歴史小説のような雰囲気も感じられます。

その一方で、
キャラクターが本当に個性的で魅力的。
神子となる主人公の無明の無垢な愛らしさ。
彼に関わった人々が虜になってしまうのも納得。
悲しい過去を乗り越え、前を向く姿勢が
彼の魅力に華を添えているのだと思います。

無明を大切に思い、守ろうとする恋人や仲間も
それぞれが悲しい過去や誓いを背負っていて、
それが現在に未来にに繋がっている。
人の想いの強さや美しさが
きっと、この国を、人々を救う希望になる…
読後、そんなことを思いました。

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