第2話

ママのほうのおばあちゃまとおじいちゃまは大阪に住んでいたから、小6の時にママとイレーヌちゃんと大阪に遊びに行ってみた。

イレーヌちゃんといっしょに太陽の塔に入った。

いっしょのグループでまわっていた、高校生くらいのお姉さん3人組は

「三葉虫とかカブトガニとかって、ちっちゃい頃、田んぼで、よく採ってたよね~」

って言ってたから

「そんなあほなっ!いつの時代の人ですか?」

って思ってしまった。

下から上に登っていくと、地球の生物の進化の過程を見ることできた。

イレーヌちゃんもめっちゃ面白がってた。

当時は、手の先から、建物の屋上に最後、出れたらしい。

近くにある民俗学博物館にも行った。

世界中の色んな民俗学的資料いっぱいで、イレーヌちゃんもめっちゃ感動していた。

お土産にインド象の置物を買って、ママに見せた。

「これ馬なの?」

って聞かれて

「象さんだよ~!インドに象さん、おるやんか~、知らんけど」

って言ってもた。


中1の時に沖縄県那覇市の中学に行くことになった。

パリの空港に、イレーヌちゃんも見送りに来てくれて

「イレーヌも、いつかそのうち沖縄にも遊びに行くね~」

って言ってチュッてしてくれた。


中2の夏休みに、イレーヌちゃんはパリから沖縄に会いに来てくれた。

2人で西表島に行ってみた。

ちっちゃなジャングルみたいなところの川を舟で進んで行った。

南洋植物も川沿いに、いっぱい植わってあった。

海に行って泳いだ。ボクは女の子用の水着を着ていたから、女の子どうしの友達だと思われているはず。

同じホテルに、女子高生のお姉さん3人組も泊まってた。

お姉さんたちに部屋に呼ばれたから、2人で行ってみた。

「2人とも可愛いね~!中学生?」

「そうだよ~」

「同じ中学なの~?」

「あやめは那覇だけど、イレーヌちゃんはパリの中学生だよ~」

「え~!パリなの~?可愛い~。2人はお友達~?」

「そうだよ~。小学生の頃は、いっしょにパリの小学校に行ってたよ~」

「きゃあああ、可愛い~。パリの小学校なんて」

お姉さんたちからスイカをもらって、いっしょに食べた。

「お姉さんたちは高校生~?」

「大阪の高校生だよ」

「あっ、ママのおばあちゃまとおじいちゃまは大阪にいるよ~。小6の時イレーヌちゃんといっしょに太陽の塔の中に入ったよ」

「面白かった~?」

「下から上へと、みんなで登って行って、色んな動物の進化を表現してたよ」

「うちらも、そう言えば2年くらい前に行ったなあ~太陽の塔。高校生になったくらいの頃」

「イレーヌちゃんもあやめも、パリの小学生の頃から美術好きだったから、太陽の塔の中にも入ってみたかったんだ~」

「そうなんや~...あっ、そうや!カブトガニって、まだほんまに瀬戸内海や九州とかにいるみたいやなあ~。こないだ、ふと調べたら...調べるの好きやから」

「カブトガニって、今でもいるの?」

「4億年前の三葉虫を祖先としていて、2億年前から、変わらず今のままの姿をしているらしいよ。田んぼで採れはしないやろうけども」

「万博記念公園の中にある民俗学博物館も良かったよ~」

「大阪に帰ったら行ってみよう!」

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