ファム・ファタールの原罪。

拝読して、これは感想書きにくいぞと頭悩ましてるうちに日が落ち、結局感想として適切な言葉が見つかりませんでした。
なので、レビューにすることにしました。(飛躍

これは、世の中の“普通”に迎合出来なかった少女の物語です。
彼女はある同級生に恋をするのですが、自分のありようと向き合った結果恋を捨て、都合のいい、発達に遅れのある男子と密かに付き合い、自らの砂城を築きます。
そんなある時、憧れの少年と同じクラス、席も隣同士となるのですが、とある事件が起こります。

自らをセミの幼虫に例えた少女の、耽美なまでの独白。
女子高生の恋の物語と言えば聞こえはいいが、描かれるのは青春のキラキラではなく、整理しきれない、まるでコールタールのような感情。
黒い蜜を吸った幼虫はサナギになり、やがて……

《これは、臆病で傲慢な少女だった私の、痛々しい恋の後悔の物語。》

これは懺悔か。それとも独善的な回想か。あるいは……

感想を述べるに難しい、深い奥深い世界。
ぜひその目で確かめてください。

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