簡潔な文章で綴られる、不思議で幻想的な奇襲譚

文章の味が作品にマッチしています。不必要でごちゃごちゃとした飾りを排し、淡々としたリズムで語られるに適した文字たち。そして、肝心の物語もとても良いムードを醸し出していますね。
不思議で幻想的、少しだけおどろおどろしくて、昏いと思えば子気味よい。怪しくて気味悪いだけならばホラーですが、ここで語られるお話たちには「脈」があります。だから思いがけない変化が生じたりするのでしょうが、これがとても読み応えがありました。本当に素敵な作品です！！！