第3話 嵐の前の日常
【指名】
【身長】
166.4㎝
【体重】
46㎏
【生年月日】
十二月生まれ 十六才
【所属】
【容姿】
若干藍色がかった黒のロングストレート
長さは肩甲骨あたり
体育のときは後ろにゴムでまとめてる
目は大きいが近眼のためいつも細目
眉間や鼻の上にシワがなければ、細目にしていても切れ長と言えるくらい大きな目
【性格】
ローテンション
人嫌い
気だるげ
【備考】
人嫌いだが猫に好かれるし、本人も猫は嫌いじゃない。
教室ではよくアイマスクをして寝ている。
勉強もできるし、運動も得意で顔立ちは良いので声をかけられることも多いがことごとく無視しているため色々と諦められてるそう。
でも
ここで
ブラ見せてくれた女の子のことは気になると思いまして。ええ。
ちなみに、身長体重は本人に聞けば教えてもらえたよね。結構聞けばスッと答えてくれるんですわ。
そもそも大概の人とは会話をしようとしないからそこからなんだけど。なんなら俺もよく無視されるし。
でも、逆に考えるとなんだけど。会話さえできるならばスリーサイズも聞けば教えてくれるかもしれない。今度試してみよう。
とまぁ冬鐘については今のところはこのくらいで良いだろうか。
さて、これだけだと物足りないと思うんで次の舞台について軽く触れておこうかな。
次はもちろん登校中だったわけだから、俺たちの
うちの高校の特徴……と言って良いかわからないんだけど。他の学校知らないし。だから憶測で話させてもらうことになるのは申し訳ないと思いつつ。
さしあたり上げるならやっぱ木造ってとこかな。
俺も人並みには漫画やアニメは見るんだけど、ネットは繋がってますんでね。それでさ、ガッツリ木造の校舎が出ることってあんまないよね。ってことはこれは立派な特徴だと思うわけ。
あとは……そうだなぁ~。あ、ニワトリ小屋があるよ。あとウサギ小屋。
どっちも古くて、柵も俺の腹辺りまでしかないから猫が入り浸ってるよ。
俺がよく餌やりにいってるからかもだけど、喧嘩とかは起きないね。起きるとしても猫からの一方的な捕食だけども。
でも少なくとも俺が小屋に通いはじめてからはそういう殺伐とした血生臭い光景は見てないかな?
猫が鶏の上で寝たり、ウサギと一緒に寄り添って丸くなってるのは見たことあるけどね。
あれ? 何故かアニマルトークになってるなこれ……。
いけないいけない。このままでは脱線して帰ってこれなくなっちゃう。
ってことで、アニマルたちの話はそろそろ切り上げさせてもろて。
俺が
二人の友人も添えて――。
☆*☆*☆
「あ~……やっと一息つける~……」
今朝は本当に酷い目にあった……。
猫にまみれるわ。桃色の凶暴な猫に追いかけられるわで汗だくになるわ。今は逆に冷えちゃって若干寒くなるわ。寒暖差で風邪引きそうになるわ。散々だよもう。
せめてちゃんとふいときゃ良かったなぁ。横着しなきゃ良かった。
それに、鬱要素はまだ残ってるわけで。
「なんだよノリちゃん。今日はずいぶんお疲れじゃん。まだ午前の半分だぜ?」
ぐでーっとしてたらいつもの二人が来おったか。
今は疲れてるからあっちいってなさい。シッシッ。
「いやでもリョーちゃんよ。この時期はしゃーないって。俺も蒸し豚になりそう」
「じゃあ痩せろよ……。タケちゃん別に運動嫌いなわけじゃないじゃん? 食うのやめたらすぐ痩せるっしょ。背も高いから痩せたらイケメン説あるわ」
「食うのやめるくらいなら痩せるのをやめる!」
「……今の身長と体重いくつだっけ?」
横で
「身長は180ちょいで体重はこの前130超えたかな?」
「「でっかぁ~」」
パンパンに詰まってると思ってたけど本当にそんな溜め込んでるのな。
「まぁでも最近はちょっとだけ気にしてるよおやつはもっぱら魚肉ソーセージ」
「それ今のマイブームがそれってだけじゃね? なんならノリちゃんからインスパイアされてね?」
「あるかもぉ~」
まぁ、俺のおやつと言ったらソーセージだかんね。なんか昔から好きなんだよなぁ~。
「ってことでほら。何があったか知らないけどこれ食って元気だしな」
「マジで?」
「めーずらし。タケちゃんが食い物寄越すなんて。良かったなノリちゃん」
「ねー。せっかくだからいただくよ。ありがと」
「「お礼言えて偉い」」
「優しい世界」
時々やってるこのやりとりはなんなんだろうっていつも思う。でもお礼も誉めるのも大事だからやめるつもりもないけどさ。
それに、時間的に小腹も空いてるしソーセージは助かる。カバンにもいれてるけどもらえるに越したことないよね~。
「じゃ、いただき――」
……ますと続く前に、ちょっとお隣さんにちょっかいかけたい欲が。
今朝は猫をなすりつけられてさらには置いてかれたからね。ちょっとは報復したい気持ちもあるのさ。
「…………」
冬鐘、相変わらず少しでも時間があれば寝てる。
アイマスクして、背もたれにピタッと背中くっつけて背筋ピンっとしながら腕組んだ上で寝てる。
特殊な寝方だなーって思うけど、見慣れたからかそれともその風体のせいが貫禄を感じるね。
さて、視界が塞がれてるとなるとねこじゃらし作戦は効かないし、匂いで誘ってみますか。
「ちょ、ノリちゃん? なにしてんの?」
「いや、冬鐘にちょっとね」
「あーいつものね。怪我には気を付けて」
「もうなにが起こるかわかったけど、絶対に落とすなよ? 絶対にだからな? 落としても食えよ?」
心配性だな~二人とも。俺だってバカじゃないんだからそんな毎回やられたりしないって。
「お~っし……」
まずはソーセージを剥きまして、冬鐘の前へ。それから~。
「ほーれほれほれ~」
「……っ」
おー。もう鼻ピクピクさせて反応が。
これならこのままユラユラ揺らしてたら匂い釣られてすぐに――。
「……んっ!」
――バッッッチン!
「いっっっっっだ!!?」
はたかれるのわかってたんだけどかわせなかったよねぇ!?
「ぁぁぁぁぁぁぁ~……ぶない~……! ぁぁ~……っ。いでぇ……」
持ってたソーセージ握りつぶして剥いてた部分ちぎれて落ちたけどこいつはキャッチ。お陰で俺の左手は手を洗うまでペタペタしたエキスがついたまま。
しかし、しかし! 叩かれた右手のが大問題ッ! いたいっ。痛い! すさまじく痛い! 叩かれた手は真っ赤で中心のとこ青くなりかけてるし、痛すぎて震えが止まんねぇ!
か、神よ……これも罰なのか?
「わかりきってたわ~。自業自得過ぎて擁護できんわ~」
「でも落とさなかったんで良し!」
「「「うんうん」」」
くそう……。二人だけじゃなくクラス全員で呆れた顔しやがって~。
そりゃ毎日のように冬鐘に手を出しては痛い目にあってるけども! たまには俺を応援してくれよバカぁ!
「とりあえずそれ食って手洗ってきなよ。急がんと授業始まるよ?」
「そのまんまだと臭いから」
「……うっす」
そりゃ俺も手は洗いたいけどもだね。
もうちょっと心配してほしいよ。
「……? ……ふぅん」
冬鐘は冬鐘で一瞬ハテナ浮かべてアイマスク外したけどまたすぐ寝たし。これ、絶対俺の手叩いたこと気づいてない。
うぅ~……。せめて叩いたってことだけは認識してほしかった!
☆*☆*☆
あ、ちなみに友人Aは
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