この小説は、星200超えてる人気作品です。
僕みたいな弱小ユーザーからすれば二桁なんかめっちゃ羨ましいんですけども(笑)
で、この小説はですね、SNSの呟きに関することが出てきます。
何が起こったのか、その人気アイドルグループの男の子の同級生が、彼にいじめられたという呟きをします。
彼が色んな番組に出て来て、本人は嫌になったのでしょうか。多分ストレス発散しようと思って呟いたんでしょう。
それが大事(おおごと)になりました。大炎上してしまったんですね。もうダメだと絶望するところに、一人の別の同級生が――。
元々、この案件、裁判になるとこだったんですよ。
SNSでの一人の呟きが、一人の人間の人生を変えることもある。
その女の子や主人公への良かったなとか偉いなという思いと共に、SNSの恐ろしさも体感させられます。
売れてきたばかりのボーイズグループのメンバーのルースは、SNSに書かれた言われなき中傷により活動停止に追い込まれる。
しかし彼は、またいつかステージに立てる日を夢見て努力を重ねていた。
そんな時────
このお話は、一人のアイドルと彼を推すファンのお話です。
でも、ただそれだけで終わらない、とても深いメッセージ性を感じました。
SNSというものは恐ろしいものです。フェイクや悪意がどんどん拡散されて行ってしまう。そしてその波は世間をも巻き込んで大騒動になる事もある。
しかし、どんな時でも、どんなに自分が闇の中に居ても、光というものは確実に存在するのです。その光をとらえられるかどうかは、本人次第なのですが。
現代のSNS社会の問題点や、人間の心についてとても考えさせられ、また、素敵な読後感を頂きました。作者雨杜和様に喝采を!
ネットには、嘘も真実も溢れています。
だから、何を信じるかは、それを目にした人の自由なのかもしれません。
けれど、その言葉の対象になった人は、画面の向こう側で苦しむ事だってあります。
そして、その言葉の対象になってしまったのが、この物語の主人公になります。
彼は努力を重ねたアイドルでしたが、SNSでの誹謗中傷をきっかけに、活動自粛へ。
そんな彼を知るファンの1人、同級生だった女の子が立ち上がります。
姿が見えないなら、自分とは直接関係がないなら、何を言ってもいいのでしょうか?
どの言葉も、画面の向こう側に自分と同じ、今を一生懸命に生きる人がいる事を忘れてはいけない。
そんな当たり前でとても大切な事を教えてくれる作品です。
是非、今を生きる子ども達に読んでほしいです。
どうぞ皆様もお読み下さい。