刹那の花火が永劫の記憶を刻む──

夜空を彩る花火は、一瞬の美を持っている。
しかしその数秒に刻まれた記憶は、一生の価値を持っている。
それは一瞬が生み出す永遠の時間なのだ。

主人公は永遠を生きる中で、刹那の恋をした。
その恋は彼の心に温かな気持ちをもたらした。
それは四百年経った今も彼の中を巡っていて、一生消えることはない。

彼にとって、恋をした彼女はまさに「花火」であったように思う。
その光はまだ、彼の中で生きている。

いつかの空の下、花火を見上げ微笑む二人がいることを想う。
そしていつしかまたその日が訪れることを、願わずにはいられない。

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