丁寧に作り込まれた現代あやかし物語

一章まで読ませていただきました。

名前を奪われてしまった少女と半妖たちが織りなす物語。
個性的な登場人物たちですが、丁寧な情景描写、地域風土や風習、神々や妖怪に関しての伝承などが綺麗に組み込まれてとても読み応えのある作品です。ホラー要素も丁寧に描かれているため、そこが少し苦手な人にはある意味ちょっと酷かもしれません笑。けれど、その濃厚さも魅力だと思うお話です。彼女たちの日常を垣間見たり語られる都市伝説を聞くと、まるで名前を奪われてしまった少女と同じ日常の中にいるような、そんな感覚を覚えます。
登場人物も皆それぞれ思い遣っていることが感じられ、日常風景の描写も個人的に好きでした。



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