ホラー×ファンタジー×恋愛! あやかし好きさんは必見です!

1-2章まで拝読したレビューになります。

名取の社で名前を奪われた少女を巡るオカルトホラー半妖ファンタジーです。時代はタイトルにあるように平成ということで、馴染みやすい世界観になっています。

主人公には名前がありません。いや、正確にはあるのですが、奪われてしまっている状態です。なので「■■」で表記されているのですが、これがまた味があって良い。少女が名前を取り戻すまでが、物語のキーになりそうです。

そして名前を奪われたことで怪異に狙われやすくなってしまった少女を助けるイケメンボランティア、久田直文。気を失った少女を家まで運んでくれるばかりか自宅警護までしてくれる。そんな彼は実は半妖です。タイトルにもある『半妖』のワード。そして冒頭の手紙のシーン。ここでお察しかなと思うのですが、この二人には輪廻を越えた固い絆があるようです。ぱっと見たら女子中学生と大人の男性の年の差恋愛のようにも見えますが、なるほど、尊い。

そんな二人の周りを彩る登場人物も個性豊か! 私は寺生まれのTさんが気に入りました(笑)こういう酔狂なキャラがいてくれると、物語が重たくなりすぎないので読んでいて楽しいです。いつかギャップにやれてしまいそうですが←

作者様の小説一覧を拝見したところ『半妖物語』シリーズの第一作目ということで、連作なんですね。つまり骨太な世界観はもうお約束されているということです! 分厚いストーリーが読みたい方、ぜひお立ち寄りください! オリジナリティ溢れる創作怪異と妖の世界にきっと惹き込まれるはずです。

その他のおすすめレビュー

貴葵 音々子さんの他のおすすめレビュー274