私も同じセリフを唱えたい。
- ★★★ Excellent!!!
少し、一回でいい。深呼吸をする時間がほしい。いや、くれると言うなら二回も三回もそれ以上もさせてほしい。そのくらい、沢山の感情が自然と心の底から溢れる、そんな小説だった。
類人とルナールの関係性が、とてつもなく良かった。推しとファン、飼い主と飼い犬、努力型と天性の才能型。その対比がとても不思議で、それでいてあっさりと胸の内にハマる。いい関係性だな、と思った。
ルナールの、いちご飴を作る類人の動画を思い出すシーンが一番好きだった。類人の言ったセリフは、ルナールと同じように、私の胸に優しく、それでいて強く、響いた。
長い間、沢山の人に見向きされなくても、それでも画面の向こう側にいる人を気遣う類人の優しさに、彼こそがまさに天使なのでは、だなんて冗談じゃなく思ってしまった。
きっと私も類人のその動画を見つけたら、こっそり高評価を押すだろう。ファンになるに違いない、とは確証がないから言えないけれど。少なくとも、彼の言葉は私にも届いた。
類人とルナールのその出会いは偶然で、奇跡のような必然なのだと思う。出会っていなければ、ルナールはアイドルになっていなかった。誰かの一番星になっていなかったと思う。もちろん類人も。
私は貴葵様と同じく、小説を書く者だ。だから、類人やルナールと同じように、形は違えど、人を相手にする職業だと言える。
「貴方の一番星になりたい」
その何度も唱えられたセリフは、私も言いたいセリフだ。たった一人でもいい。そこにいる"貴方"の、一番星になりたい。貴方の頭上で輝く星になりたい。そのことに、改めて気付かされた小説だった。
文句なしの三ツ星。いい小説を読ませてもらった。損はないため、他の人にも読んでほしい。
──
レビューってこれでいいんですかね!?偉そうな上から目線になっていたらすみません!!すごく良かったです!読ませていただきありがとうございました!