エクソシストたちの闘いを見逃すな!
- ★★★ Excellent!!!
十九世紀のイギリス、ロンドンを舞台としたハードボイルドな作品。
あっという間に読者を引き込む、シンプルでありつつも奥の深い世界観。
ミステリー要素に派手なアクション、そして人物たちのユーモア溢れるやり取り。
小説であり、映画でもある。
一話を読んだ時点で、そんな風に思いました。心地よいテンポで話を進めながらも、小説としての形や雰囲気は崩さない。こうした点は本当に脱帽ものでした。
作風は全体を通して硬派なように思いますが、読者層を狭めない程度の硬さに仕上がっており、普段こういった作品に馴染みのない方でも気楽に読める作品だと思います。腰を据えて挑むというよりも、ちょっとした息抜きや寝る前の読書としても親しみやすい作品ですね。もちろん、がっつりと読み込むのもアリです。
オカルトなテーマの醸し出すホラーな雰囲気の中に盛り込まれた、様々な興味深い要素。
まさにエンタメ小説の鑑。面白さの割に過小評価されているようにも感じる作品ですが、読了後には満足すること間違いなしの一作です。少しでも気になった方は、是非読んでみてください。