もっとも有名な都市伝説。真夜中の合わせ鏡。合わせ鏡の無限の世界から、果たして誰が出て来るのか?読んでみれば、確かにそうかも? と思わせる、不思議な作品です。夜中の合わせ鏡をやるのなら、一度この作品を読んでからにしましょうね。
鏡を二枚向かい合わせにすると同じものが無数に映る。皆が子どもの頃に驚嘆を持ってみた現象です。この短編小説は、あわせ鏡を設定に用い、あわせ鏡が持つ構造をまさに「写し取った」脚本を成立させました。結末の真意は何なのか? 考え始めると、あわせ鏡に映った像のように無数に候補が浮かび、どれが真実か分からなくなります。作者の術中にはまります。題材への深い洞察が物語構成に活きている小説です。
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