意識が、疲弊している。

 主人公の母親は、生後二か月の赤ん坊を必死にあやしていた。夫は仕事から帰ってこない。主人公が考えられる限りのことを試しても、赤ん坊が泣いている理由が分からない。どこかの誰かの言葉を思い出して、いろいろと試すが、やはり泣き止まない。
 頭に流れるニーストピック。誰かの言葉。そして見つからない答え。
 ふと、主人公は夜の中に足を踏み出す。

 パソコンやスマホで「正しい母親」と検索しても、きっと十分な答えを得ることはできないだろう。主人公に救いを、と願わずにはいられない一作でした。

 是非、御一読下さい。

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