茜色の夕焼け空の帰り道。お母さんと繋いだ 手の温もりを、ボクは忘れない

スイミングスクールの帰り道。目に見えてはイケないモノが見える幼い康介と母親は、茜色の夕焼け空の下に家路についていた。 

その帰り道、ふと前方から見知らぬ青年に、康介は声を掛けられる。
見知らぬ青年は、優しく康介に話し始めるのだが……実は……。

―—キーワードは「夕焼け小焼け・六時のチャイム」——

本作から、母親が息子をいつまでも優しく守ろうとする姿勢が伝わってきます。
読者の心を激しく揺り動かしてしまうような、切なさと遣る瀬無さが交差する物語です。

夕焼け小焼けの茜色の空の下。母親と手を繋ぎながら帰る光景は、誰もが持っている思い出の一コマの情景ではないのでしょうか?

ふと目を閉じると母親の愛情にふれ、目頭が熱くなってしまいました。

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