素晴らしすぎるシナリオと世界観が魅力的なファンタジー

紛うことなきダークなファンタジー作品ですね。
そして紛うことなき名作です。

もう「全部が素晴らしい」の一言で片づくのですが、
私が一番の魅力だと感じたのはシナリオですね。
多くは語れませんが、とにかくすごいです。
すでに商業作品になっていてもおかしくないクォリティです。

重厚さがありながらも読者に負担を強いないよう、文体や言葉選びに気を配られている印象でした。とても読みやすいです。

また、過激な表現は避けるように書いてくださっているので、ダークファンタジーが苦手な方でも大丈夫かと思います。

個人同士の戦いの様子も圧巻の描写がされているのですが、国をめぐっての舌戦や政争の様子も完璧に創り込まれており、一言一句から目が離せませんでした。
どちらにも正義があり、どちらも正しい。だからこそ、展開に予想がつかず、夢中で読み進めてしまいましたね。

また、登場人物のすべてが魅力的ですね。
特に王太子と宰相の言動や行動には魂を震わされました。
むしろ全員が好きですね。しっかりとキャラが「生きて」います。

再度申し上げますが、とんでもない名作です。
ぜひ多くの皆様にお読みいただきたい。オススメです。

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