概要
知らなければよかったことなんて、きっとひとつもないから。
東京で仕事を辞めて生まれ故郷へ帰ってきた私は、転職先した先で”間壁さん”という男と出会う。
とっつきにくい印象の歳上の男だったが、話をするうちに彼が時折見せる幼気な横顔に気づき、徐々に親しくなっていく。
そんなある日、自然災害に見舞われた地へ間壁さんが行くことになり―――――。
とっつきにくい印象の歳上の男だったが、話をするうちに彼が時折見せる幼気な横顔に気づき、徐々に親しくなっていく。
そんなある日、自然災害に見舞われた地へ間壁さんが行くことになり―――――。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!何気ない日常はこんなにも美しい
『見慣れない横文字に目が止まる。
それは浅瀬を泳ぐ熱帯魚のように鮮やかだったが、同時に触れることを躊躇うような未知でもあった。ひらひらと軽やかそうなのに、口に出してみればどう発音して良いのかわからず、首を傾げたところに正解が降ってきた。』
2話目の冒頭です。
本作はここから物語が始まると言っていいと思います。
僕は、一文も見落としたくない思い出この作品を読破しました。
丁寧で美しく、的を射た描写が、何気ない日常をこんなにも色づけるのかと、打ちのめされた思いです。
そんな美しい描写で綴られる物語は、気取らない、飾らない素朴な二人がほんの少し距離を縮めるお話。
読後、素朴な事務服の女の子と、作…続きを読む