ポケット

空っぽのポケットから

零れ落ちたものを

拾おうとしているのは

そうさ 格好つけただけ


黒猫にもなりきれない

中途半端な僕さ

白黒のおなかには

みっともない境界線


書き込み過ぎたノートにも

まだ空白は残っている

続けたい言葉は

そうさ また繰り返すだけ


あなたに 伝える 想いは 過去のもの

ここから 始まる 一人の 物語だけで

いつかは 幸せを 暖めて しまうんだ

さよなら 次から 優しさ ひかえるよ


空っぽのはずなのに

つまりすぎたポケット

わざと零し続ける

いつまでもずっと

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る