空振り

世界はまた空振りを始めた

意味もなく眺める私は

吸うべき煙草がないのに気付いた


花の名前を知らないのに

毎年挨拶を交わしているから

私たちは友達になったけれど

気紛れな世界それ自身のせいで

安心する暇がない


生まれてきたからには

幸福を目指すんでしょうなんて

勝手すぎる法則でしょう

私がまず願うことは

「明日もこの言葉が通じますように」


月蝕の日はたまたま空振りせずに

何かが当たってしまったのかしら

自販機の前で星空を見た

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