23億の鼓動のうち、幸せの回数はどれほど占めているのだろうか

最初で最後の彼女になって。そんなセリフを言われたら、恋心に火が点きそうです。でも、クラスメイトの悠真の寿命は、残り3ヵ月。生涯で23億回しか鼓動を打つことができない病気に罹っていました。
悠真が莉子を彼女として指名したのは、好きな子を泣かせたくないから。ある出来事を境に泣けなくなった莉子は、付き合う相手として適任だったのです。

絶対に好きになってはいけない。好きになる訳がない。
そんな思いの中で悠真と過ごしていくうちに、莉子の感情に変化が表れて――

友人関係の悩み、学校での居場所の大きさ。等身大の高校生の気持ちが丁寧に描かれています。

タイトルに込められた「君」への想い。読み進めるごとに、二人の交流が眩しくも切なくなります。かけがえのない日々の軌跡を追いかけて。

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