意外にも毘沙門天を主人公にした作品は少ないのでは?

いろんな意味で異色なんですよ。いい意味で。夜叉王クベーラ、仏教でいう毘沙門天(多聞天)は言うまでもなく四天王最強キャラとしておなじみ。もちろん仕えるのは第二天に居る天帝帝釈天。部下は八大夜叉大将や毘沙門天二十八使者。この作品をきっかけに毘沙門堂などを訪れて毘沙門天二十八使者像を見てみたらいかがだろうか。「鬼」(悪鬼)としての「夜叉」のイメージが激変することであろう。「84.明王を曲解す」を読めば分かる。毘沙門天が「夜叉王」つまり一鬼族の王であることが。よって帝釈天というのは鬼族の帝王なのである。彼らは本当に正義の側か? それは読者に判断をお任せしよう。

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