吸血鬼様の非常食

　ここ最近、吸鬼町(きゅうきちょう)では人攫いの事件が頻繁に起きている。その九割が女子中高生。
　そんな吸鬼町を、夜遅くに歩く一人の少女。
　黒髪に学校の学生服を着て歩く少女の後ろから、不自然な程静かな黒塗りのワゴン車近づく。
　隣を歩くようにワゴン車が少女近くまで接近すると、闇に乗じて飲み込むように少女の姿が消える。
　そして何事もなかった様に走り出すワゴン車は、町を外れの人気のない道路に止まる。
　そうこのワゴン車の中にいる男たちがここ最近の人攫いの元凶だ。
　だが、それからと言うもの何故か人攫いの事件が起きなくなった。
　
　その原因は町に住まう吸血鬼によるもの。
　ひょんなことから主人公、三澤功一（みざわこういち）は吸血鬼に拘束され、束縛される。
　人間と異種族の日常を描いた物語。