女子(男子も可)の大好きなものを全て詰め込んだかのような
- ★★★ Excellent!!!
小説はスイーツ、作者はパテシィエール、甘く優しい多幸感に、恋の刺激のエッセンス。
読書を始める際にまず、お茶会に添えられた菓子をイメージして頂きたい。
そして、アナタはお嬢様、お姫様になる。女性読者なら特に、男性なら、まあ、なっても良い。
三角関係、板挟みは恋の常、筋肉と脂肪、格好いいと可愛い、身分や歳の差、あれこれの折り重なったミルフィーユ。
口に運ばれる前の菓子は、煌びやかな見た目も大事。
話中、花の匂いや彩り、衣服のデザインやフリルの数、或いは人の営みの機微、その全てが豪奢とは言えないにしろ、ときに感じられる奥ゆかしささえ、物語の飾り付けと楽しもう。
それこそファンタジーの特に恋愛に於いては、最良のフレーバーではないだろうか。
お手軽さ、というのも今やスイーツの魅力のひとつを担う。有名ブランドの洋菓子だって、コンビニエンスストアとコラボレーションする時代だ。
重々しくコッテリとしていて、飲み物無しでは、などという作風ではない。
まして、どちらが美味しかったですか? などとイケメン秘書と健気な王子の2品のフレーバー違いを出されては、手軽で美味しく、ついついどちらも、という読書感。
召し上がった感想は、各々に任せるとして、レビューを菓子に例えた理由、おわかり頂けただろうか。
それこそ、女子(男子も可)の大好きなものを全て詰め込んだような、と言えはしないか?
余談だが、美と健康の為に、私は性別を問わず筋トレを推奨する。