近世ヨーロッパの時代の息吹を奏でる心温まる音楽小説—。

近世ヨーロッパを舞台にヴァイオリン奏者でもある楽器職人クレイドは花売りの少女リェティーと出会う。昔、生き別れた妹エリスへの思いをリェティーに重ね、助けるつもりで一緒に暮らすようになったところ、捜索願が出されているのを見かけたり、エリスからの手紙が舞い込んだり、ウェリックス公爵からの伝言が届いたりする中、親友のロディールと相談しながらも自分の生き方を貫いていく—。当時の古楽器についても描かれていたり、近世ヨーロッパの音楽史や世界史の世界観も丁寧に綴られた感動の物語です。

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